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大菅 力街なかの小屋たち⑥ベーハ小屋の特徴

 

街なかの小屋たち⑥ベーハ小屋の特徴

細長いプロポーションの躯体に軽く乗った瓦屋根が特徴

 

ベーハ小屋は、現代の視点で建物としてみても魅力的です。その魅力は、独特のプロポーションにあります。

ベーハ小屋の平面は2間×2間(4坪)の正方形です。そして建物高さは越屋根の軒先まで約6m。この小屋にしては大ぶりで、住居としては小さすぎる大きさが絶妙で、なんとも言えない可愛らしい佇まいを醸し出します。

 

 

街なかの小屋たち⑥ベーハ小屋の特徴

越し屋根が独特の外観をつくる。はしごは何年前に掛けられたものだろうか

 

 

街なかの小屋たち⑥ベーハ小屋の特徴

越し屋根のディテール。これだけ開口部があると相当な煙突効果があったと思われる

 

可愛らしさを演出している大きな要素が越屋根です。深い下屋をもつ屋根の上にもう一つの小さな屋根が乗っかることで、軽快さが増します。この越屋根は乾燥の際に出るタバコの葉の水分を外に放出するためのものです。

 

 

街なかの小屋たち⑥ベーハ小屋の特徴

点検用の小窓はセンターから少しずれて取り付けられる

 

 

街なかの小屋たち⑥ベーハ小屋の特徴

ベーハ小屋の内部。荒壁がむき出しになった空間

 

そして小窓も見逃せません。これは内部の様子を見るための覗き窓として設けられています。なぜか建物の中心から少しずれた位置に設けられることが多く、このわずかなずれが絶妙なアクセントになっています。

さらに地域の土でつくられた分厚い土壁(荒壁)による味わい深い表情。長年、風雨に耐えたタフさと土の繊細さが同居した、魅力的な陰影をもつ仕上げになっています。地域によって採れる土が違うので、色合いが異なるのも面白いところです。

 

 

 

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