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金井 友子わたしたちの小屋ものがたり[小屋女子計画編]①Keriさんの六角形の小屋

 

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「小屋女子計画」は、ハンドメイド作家と新建新聞社のコラボで2012年冬に始まったプロジェクト。最初のミッションは、ひとり1つの小屋をつくり「日本ホビーショー2013」でお披露目することでした。そんな小屋女子たちの「My小屋」にスポットをあてます。

 

第1回目は木工作家・Keriさん(Keri works)の「私の秘密基地~六角形の小屋~」。

 

 

 

■物語が始まりそうな小屋

 

「どうせつくるのなら、非現実的でファンタジー、物語が始まりそうな小屋にしたい」と考えたKeriさん。そうして生まれたのが六角形の小屋でした。

 

なぜ六角形に?

「私と六角形との出会いは小学4年のクリスマスにもらった“蜂の巣ゲーム”でした。

1辺2cmの六角柱のブロック19コをハチの巣状に敷き詰めて真ん中にハチ型のコマを置き、順番にハンマーでブロックをたたき落としていく単純なゲームです。

ハチを落とすと負け。これがとにかく好きで、ブロックが壊れても遊んでいるほどでした」

 

そんな特別な思い出のある六角形は、暮らしのなかにも自然に存在しているといいます。

たとえば、Keriさんが糸のこでつくる雪の結晶。糸のこの刃の交換に使う六角レンチ。ボルト。鉛筆。

「六角形は安定感や安心感のあるかたち。なんといってもそこが魅力です」

 

 

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六角形の1辺に幅900mmのコンパネを使った。小屋のおおよそのサイズは幅1750x高2700mm。3つの窓と入口、出口をつけた。好きなブルー系を基調に。

 

■異素材ミックスが好き

 

六角形の小屋は、壁と屋根に囲まれた「隠れ家」のような雰囲気。

 

壁 はコンパネ(型枠合板)、屋根は軽量化のためにプラスチックダンボールをチョイス。三角形に切りそろえた6枚の屋根パーツは、布、壁紙、カッティングシー ト、ステンシルで味付けしています。こうした異素材の組み合わせは、Keriさんが作品をつくる際にいつもこだわっている部分だといいます。

 

「なかに入ったらぜひ天井を見上げて」と話すKeriさん。

3本の梁と屋根の裏側が見える景色は、この小屋の隠れた魅力となっているからです。

 

 

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[左]6枚の屋根パーツをつなぎ合わせたところ。強力ビニールテープで接着しているが、見た目も強度も満足していないそう。「どなたか、プラダンをつなげるいいアイデアがあったら教えてください!」[右]隠れ家的な小屋の内部は、こんな感じ。3本の梁が魅力のひとつ。

 

■パンと小屋は最高の相性だと思う

 

小屋でやりたかったことは「パン屋さん」。といっても商売としてではなく、お店屋さんごっこで。

 

ユニークなのは、Keriさんがパンを「小屋を構成する素材の1つ」として捉えていること。

「ブルー&ホワイトの小屋にはブラウンのパンがきっと似合う」「異素材の組み合わせという視点からも、パンと小屋は最高の相性」と話します。

 

すでに、小屋女子メンバーとパン屋さんごっこを経験済み。

「またやりたいな。今度はどんなパンを焼こうかな、っていまも考えています」

 

 

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六角形の小屋の超ミニチュアランプも手づくり。かわいい。

 

■10分の1模型でエンジンがかかった

 

小屋づくりに全力投球し、それを心から楽しんだKeriさんですが、当初は戸惑いも。

 

「じつは、最初はそこまで乗り気じゃなくて・・・(小声)

というか、ピンとこなかったんです」

 

そんな状況に焦りを感じ「とにかく手を動かしてみよう、形にしてみよう」という思いから10分の1模型をつくったときにエンジンがかかったのだそう。

 

「模型で一気にイメージが膨らんで、もうワクワクが押さえきれなくなりました。

いよいよホビーショーでのお披露目の前日。私の小屋に屋根がのったときに、メンバーから拍手と歓声があがったときの喜びはいまも忘れられません」

 

 

 

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  • 金井 友子
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