トレーラハウスの外観。板張りの外壁に小さな窓が並んだ様子がかわいらしい

トレーラーハウスづくりのレポートはついに最終回。いよいよトレーラーハウスの全貌をお見せします。というわけで、今回は写真たっぷりのロングバージョンです。

とはいえ、細かく見ていくと、まだまだ紹介したいところはたくさんあるのですが、それはまたの機会にということで。

こだわりの出窓とアール型の屋根。このかたちに落ち着くまで何度も議論を重ねた

まずは外観から見ていきましょう。まず目に付くのが、ボールト屋根と出窓。これは、イギリスの伝統的な羊飼いの移動小屋(shepherds hut)をモチーフにしています。外壁の板張りは、小屋女子たちが総出で張ってから２カ月。いい色に落ち着いてきました。

メインスペースの内観。白い壁の背後にエイジングの壁がある。テーブルと椅子は大工の作業台である「馬」を利用している

メインスペースからキッチン方向を見る。小窓の付いた白い壁の背後がキッチン

そして室内を見てみます。全体で12畳ほどの小さなスペースです。天井は小幅板を曲面になるように張っています。そして、床は土間床です。ベニヤ下地の上に樹脂モルタルを塗っています。

メインスペースには、古材風の壁紙と白い壁を合わせました。ここで疑問符が頭に浮かびます。以前に紹介したエイジングした壁はどこへ？　実はこの白い壁の下にあるのです。

展 示会(ホビーショー)に出展するために、上からベニヤを張って白ペンキで塗装しました。トレーラーハウスづくりをサポートしてくれた、設計者で大工の菅沼 さんも、この大胆な発想にはびっくり。「これでいいんですね。何の問題もない」とつぶやきながらしばし立ち尽くしていました。

キッチンは脚が１本のすっきりタイプ。壁に小屋女子オリジナルの魚のステンシルがあしらわれています

メインスペースと壁を一枚隔てるとキッチンです。エクレアというおしゃれなキッチンメーカーさんのパーツを使っています。モザイクタイルを貼るときには、小屋女子のサポーター「ビスケット隊」が手伝いにきてくれました。

メインスペースをスタイリングするとこんな感じ。温かみのある、ほっこりする空間になりました

間仕切り壁の回りもスタイリングするとこの通り。タニタハウジングウェア×小屋女子の「おうちバコ」がよい感じです

キッチンはこんな感じに。アトリエにこんなコンパクトキッチンがあるといいですね

何もない状態でもすっきりとしておしゃれな空間ですが、これに家具や小物を入れてスタイリングすると、写真のように大変身。このインテリア小物たちのほとんどが小屋女子の手づくりです。手づくり作家集団の小屋女子の面目躍如です。

素敵な既製品はたくさんありますが、1点でも手づくりのものが入ると、空間に自分らしさが現われます。そのことが、小屋女子のスタイリングからよく分かります。

最後は竣工パーティ！　テーブルメイキングにはトレーラーハウス以上に（？）気合が入っています。満足そうな小屋女子メンバーの顔が印象的です

そんなこんなで、3カ月に渡るトレーラーハウスづくりは終了。最後の日は日没後まで作業を続け、本当にぎりぎりでした。とはいえ、完成して終わり…では小屋女子らしくありません。トレーラーハウスづくりの本当のフィナーレは竣工パーティー！

大工道具を仕舞って、作業着を脱いで、手早くテーブルメイキング。手づくりのケーキやフィンガーフードでテーブルを彩ります。そして、全員で乾杯！　小屋女子たちは最高の笑顔でトレーラーハウスづくりを締めくくりました。

 
撮影：廣瀬育子
協力：菅沼建築設計
　　　 千葉県長生郡長生村宮成３４００−１２